私は卵、特に卵かけご飯が大好きで、スウェーデンに来てからも週に数回の割合で卵を生食しています。海外で生卵って大丈夫なの?と言われたりもしますが、お腹の弱い私でもスウェーデンの卵を食べて調子が悪くなったことは今のところないので、多分大丈夫だと思います。
ところで、こちらで卵を買うと、ひとつひとつの卵の殻に、冒頭の写真や下の写真のような英数字のマーキングが印字されています(ときどき印字漏れ(?)の卵もある)。
Hur ska ägg märkas?(Livemedelsverket)
最初の数字は、卵の生産方法を表します。
0. オーガニック飼育
1. 屋外放し飼い
2. 屋内放し飼い
3. 設備付きのケージ飼育
次のアルファベット2文字は、卵の生産国を表します。例えばSEはスウェーデン産、 FIはフィンランド産、DKはデンマーク産です。その後の数字(最大3桁)は、生産者コードを表します。
そのため、冒頭の「0SE794」と印字された卵は、「オーガニック」で「スウェーデン産」で「生産者コード794の生産者が生産した」ことが分かります。
これら6桁の英数字に加え、ハイフンのあとに必要に応じて数字が追加されることもあります(1SE000-11のような形)。これは、例えば同じ生産者が複数の生産施設もしくは農場を持っている場合、その卵が生産された生産施設/農場を識別するためのものとのことです。
マーキングについては以上ですが、飼育・生産方法の違いについて少し調べてみました。
まずは、どの生産方法がスウェーデンでいちばんポピュラーなのでしょうか。Svenska äggの2015年の統計(PDFファイル)で割合を見てみると、スウェーデンの採卵鶏の羽数のうち、オーガニック飼育されている鶏の数が全体の13%、屋外放し飼いが1.5%、屋内放し飼いが65%、ケージ飼育が21%となっています。我が家で買う卵の箱をチェックしてみると、屋内放し飼いかオーガニックが多いです(結果的にそうなっているだけで、買うときは値段と賞味期限しか見ていませんが…)。
次に、飼育方法ごとにどのような決まりがあるのかについても調べてみました。スウェーデンでは、動物愛護の観点から、採卵鶏の飼育環境に配慮した卵の生産ルールが導入されています。「ケージ飼育」というとなんとなく窮屈な環境を想像してしまいますが、スウェーデンでケージ飼育を行う場合、ケージ内に止まり木(休む場所)、巣箱(産卵する場所)、砂場(砂浴びの場所)が設置されていなければならず、ケージの大きさやケージあたりの鶏の羽数なども定められています。人間の住宅風に言えば、家具付きの広々とした部屋で育てられているようなイメージでしょうか。その他の飼育方法についても、1羽あたりの飼育スペースの最低限の広さが決まっているなど、なるべく鶏のストレスが少なくなるような環境を作って育てていることが分かります。詳しくは、以下のSvenska äggのサイトに飼育方法ごとの説明があります(スウェーデン語)。
Så produceras äggen(Svenska ägg)
ということで、スウェーデンで卵を買うときは、パッケージ表記や卵の殻のマーキングを注意深く見てみると面白い。かもしれません。
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