が、去年くらいから細々と家庭菜園なるものに手を出し始め、もちろんじゃがいもも植えることになって色々と調べていると、スウェーデンで栽培されているじゃがいもにもさまざまな品種があることを知りました。そういえば日本に住んでいた時は北海道に旅行して色々な種類のじゃがいもを自分用のお土産に買ってきたりもしていたことを思い出します。スウェーデンのスーパーではじゃがいもはfast potatis, mjölig potatis, färskpotatisといったように特徴・収穫時期に基づいた名称で売られていることが多いので、具体的な品種まではあまり気にしたことがなかったのです。
例えば今年、家庭菜園の一部にRocketという品種のじゃがいもを植えました(すぐ下の写真)。これは6月の夏至祭の時に食べるじゃがいもfärskpotatisとして一般的な早生の品種の一つらしく、丸い形に白い肉色が特徴。詳しいことはよくわかりませんが病気にも強いらしいです。夏至に食べるじゃがいもというと未熟で小粒なイメージが強いですが、葉っぱが黄色くなる8月まで待って収穫してみると大粒のものも多くなっていました。
ファーマーズマーケットでいつも贔屓にしている農家さんは、AmandineとCherieという品種を作っています。風味豊かなじゃがいもdelikatesspotatisとして名高いこの2品種は、ほくほくというよりはメークインのようなきめ細やかなしっとりした食感で、比較的細長い形をしていて型崩れもしにくいです。Amandineの方はスーパーでも販売されていることがあり、mandelpotatisとして売られている形の似たじゃがいもとも別品種のようです(参考記事Odla potatis – här är 10 sorter att börja medによるとmandelpotatisはスウェーデン北部で古くから栽培されてきた品種で、Amandineはフランス由来)。AmandineとCherieどちらも美味しいのですが、個人的には皮の色が綺麗なピンク色で食べるとちょっと栗っぽい甘みのあるCherieが特に好きです。ゆでたり油で炒めてちょっと塩をかけたりといったシンプルな調理法が合います。
ちなみにこの2品種は、この記事の1枚目の写真にも実は写っています。カゴ左上のピンク色の皮のじゃがいもがCherie、そのさらに左に少しだけある白っぽい皮のじゃがいもがAmandineです。
1枚目とすぐ下のカゴが写っている写真は、ストックホルム郊外のUlriksdalにある農園Slottsträdgårdenを訪れた時のもの。ここは広大な畑に植えてある野菜や花を自分で必要なだけ採って写真のようにカゴに入れ、出口で重さを量って会計する方式になっており、じゃがいもは自分で掘り起こさなければならず気合いを入れすぎると手が土だらけになりますがちょっとした収穫体験ができて面白い場所です。夏休み中に行ってみたらコロナ禍にもかかわらず駐車場には車があふれていて結構な人出でした…まあみんな近場がいいよね。
そろそろ家庭菜園のじゃがいもも収穫が近づいてきています。去年はpallkrage(栽培用の木枠)1.5個分くらいのスペースで10kg以上採れてしばらくじゃがいもを買わずに過ごせたのですが、スペースが若干拡大した今年はどのくらい採れるのか。そして来シーズンは家庭菜園でもCherieなどのdelikatesspotatisを植えてみたいです。