日本に足りないのは「めっちゃ楽しそうにサッカーをする下手なおっさん」 欧州で目撃した、勝利(とビール)を真剣に目指す大人たち(Number Web)
そこそこ長い記事なのでかなり雑に要約すると、日本では純粋にスポーツを楽しもうと思っても、主に技術的な上手・下手からくる「見えない序列」という名のいわゆる上下関係の存在により、下手な人(=「序列」が下の人)が自分を恥じる空気や「序列」が上の人に異を唱えるべきではないという空気があり、そのため多くの人がスポーツそのものを楽しめなくなっているのではないか、という内容です(少なくとも、私はそういうことだと解釈しました)。筆者はサッカーに携わっているのでサッカーを例にしていますが、サッカーに限らず多くの部活動スポーツ、趣味の世界にも当てはまる話だなと興味深く読みました。
私自身、日本の小学校高学年から大学生まで割と長く真剣に続けたチームスポーツがありました。好きで続けていたはずなのですが、大学卒業してからはプレーすることはおろか試合を見たいという気持ちもあまり起こらなくなってしまっていました。なぜだろうと思っていたけれど、もしかしたらこの記事に書いてあるような理由もあるかもしれないなと腑に落ちたのでした(もちろんそれだけが理由ではありませんが)。
学生時代にスウェーデンに交換留学したとき、スウェーデンでもそのスポーツをプレーしていたことがあります。チームに所属する形ではなく大学のスポーツジムでのドロップインに頻繁に参加するという形ではありましたが、だいたいいつも同じようなメンバーでときどき馬鹿話とかしながらも男女混合で細かい戦術とかもなく自由にひたすらゲーム形式の試合をして、そのメンバーで意気投合して小さな大会に出たりもして、日本の部活でやるのとまた違った解放感があって楽しかった記憶があります。今思えば、ちょうど上の記事に出てくる、欧州で週末や仕事終わりにガチャガチャとプレーする人たちと似たスタンスでの楽しみ方だったかもしれません。
なんだろうな、単純に日本が悪いという話ではなく、自分の状況の違いももちろんあったと思いますが、上の記事に言及されている技術的な上手い下手以外に、先輩後輩関係とか指導者教え子関係とか派閥みたいなものとか果ては小さい頃なら保護者同士の関係とか、いろいろとスポーツそのものを純粋に楽しめなくしてしまうしがらみ要素は確かに日本にいた頃は多かったように感じます。
なお、私はスウェーデンの小中高でスポーツをやったことないので、もしかするとやったことある人ならまた違った感想を抱くのかもしれません。私の上の文章のスウェーデンの部分は、あくまで留学生の時の短い経験のみから語っているのでご承知おきを。